Post-0016

盗賊「なぁ、<風>の気持ちいい夜だなぁ……」
??「……」
盗賊「もうよ、降りないか?これ以上無駄だろ」
??「暗殺者<風>がこの世にいるのに、何から降りるんだ?」
盗賊「下らねえ殺し合いからだよ。もうみんな死んだだろ」
??「私と、<風>が生きている」
盗賊「<風>は死んだし、お前の勝ちだよ。それでいい」
??「それでいい?」
盗賊「そもそも死にゆく人の顔を見ても何も思わない」
??「当然だ」
盗賊「でもな、絶望からよみがえる人の顔を見た事ないだろ?もうだめだ。それ無しには生きられない」
??「腑抜けが」
盗賊「だから<風>は死んだんだよ。それでいいだろ?お前が最強の暗殺者だ」
??「ふん」
盗賊「ただな、俺はいい。俺以外に手を出したら、もう一度<風>が吹くぞ」


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Post-0015

戦士「なぁ。騎士ってさ、アイツ面白いよな。冒険者やってるのも含めて」
魔法使い「あなたも相当面白いですけどね」
盗賊「言ってるお前も相当だぞ」
僧侶(苦笑)
戦士「アイツなんでこんな辺境で冒険者やってるんだ?」
騎士「(ドアを開けながら)直接聞けよ」
盗賊(笑)
戦士「お、おう」
騎士「隠してもいないからな。左遷だよ左遷」
魔法使い「何かあったんですね」
僧侶「本人も言いづらいでしょうし、私が言いますよ。当時の事は知ってます」
騎士「知られていたのか」
僧侶「王子がね、かんしゃくを起こして投げた物が女官に当たったんですよ」
戦士「あーわかった。言ったんだな。『王子、剣を抜かれよ』って」
騎士「お前も知っていたのか」
戦士「知らねえよ。でもお前ならそう言うだろ」
盗賊「本ッ当にブレないな。生きてて辛くないか?」
騎士「?そうあろうと思って生きてるだけだが?」
僧侶「そういう点も含めて、私は騎士さん大好きですよ」
戦士「だな、今日は俺の奢りでいいよ」


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Post-0012

魔法使い「君は逃げて!酒場に行けば誰かいるから!」
少女「す、すみません……!」(走って逃げる)
魔法使い「逃げたね……。さて、泣いて謝れば見逃して……くれないよね」
追跡者「……」
魔法使い「あーあ、僕も戦士さんみたいに身体を鍛えてればなぁ……。まあ僕にはセンスがないから無理か」
追跡者(ナイフを舐める)
盗賊「確かにセンスはないな。感覚も鈍い」
追跡者(振り返ろうとしてブラックジャックで昏倒させられる)
盗賊「でもまあ、腰抜けの割には頑張ったよ、お前」
魔法使い「あはは、助かりました」
盗賊「お前の柄には合わないな」
魔法使い「戦士さんなら、そうしたでしょ?」
盗賊「お前はそうしなくてもいいんだよ」
魔法使い「でもまあ、女の子が助かったわけですし」
盗賊「馬鹿、あとで大勢の群れが来た時に吹き飛ばせるのはお前だけだろ。それまで倒れて貰っても困るんだよ」
魔法使い「……。盗賊さんって、実は相当優しいですよね」
盗賊「次に同じ事言ったら昏倒するのはお前だぞ」
魔法使い「あー恐い恐い」


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Post-0011

戦士「さすがに連続のタダ働きは辛いな」
僧侶「でも子供達は笑ってましたよ」
盗賊「笑顔で腹は膨れねえな」
騎士「収入がないと厳しいな。皆、私の屋敷で食事でも?」
盗賊「お前に喰わせて貰うくらいなら土喰うわ」
戦士「盗賊、お前土の味本当に知ってるのか?」
盗賊「生々しいな。撤回するわ。虫喰う」
戦士「虫は喰った事あるんだ?」
盗賊「思い出させんな」
騎士「意地を張らずに屋敷に来ればいいのに」
戦士・盗賊「「黙ってろ」」
僧侶(苦笑)

看板娘「ほら、お人好しども。エールだよ」
戦士「頼んでないって」
看板娘「おっとオーダーミスだね。腹の中にでも捨てておいて」
盗賊「感謝」

看板娘「ほら、肉盛りだよ」
僧侶「おや?注文違いでは?」
看板娘「あっちのダンディどもがお嬢さん達に奢りだってさ」
野次馬(サムズアップ)
騎士「すまんな、今度儲けたらもっと高いのを奢るよ!」


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Post-0010

乞食「……。だれか、だれか助けて」
盗賊「うちは駆け込み寺なのか……。今日は僧侶様もいないぞ」
戦士「大事そうに手彫りの神像を持ってるな」
(騎士、乞食の前に歩いてかがみ込む)
騎士「素敵な神像を持っているじゃないか。是非私の聖印と交換してくれ。少々趣味が悪いが」
乞食「そ、そんな高そうな物」
騎士「いや、君の持っている神像の方が思いが籠もっている。頂くよ」
(騎士、そっと神像と金の聖印を交換する)
乞食「あ、ありがとうございます。それより」
騎士「待ちたまえ。釣りがある。なにか一つ叶えてやろう。座ってミルクを飲み、考えろ」

盗賊「はー、くっせえ芝居しやがる」
戦士「頭が痛いことにな、あれな、真面目にやってるんだ、あいつ」


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Post-0009

騎士「みんな揃っているな。結構結構」
戦士「なんで鎧凹んでるんだよ」
盗賊「戦うのはいいけど喰らうなよ」
魔法使い「相手の面子のために一撃入れさせたんでしょう?」
僧侶「さすが騎士様ですね」
騎士「全てを先回りして言うな。通りがかりにな、女性に侮蔑の言葉を吐く騎士がいたのでな」
戦士「はいはい。で、今度は看板娘の尻を撫でた馬鹿を殴り倒すのか?」
騎士「そんな奴がいるならな」
盗賊「昔はいたがもういないな」
騎士「結構」
魔法使い「強面の騎士様がいますからね」

看板娘「どうでもいいからなんか注文しな」


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Post-0007

魔法使い「あー出遅れましたね」
(酒場のドアを開ける)
戦士「おう弱虫」
盗賊「よう頭でっかち」
僧侶「ようこそ、魔法使いさん」
魔法使い「優しいの僧侶さんだけですよね」
僧侶(にこにこ)
盗賊「で、そのもじもじしてるのはなんか頼みがあるんだろ?」
戦士「お前本当にわかりやすいよな」
魔法使い「さすがみなさん。実は路地裏で泣いてる子を見かけちゃいまして」
盗賊「馬鹿!ギルド関係なら手を出しちゃ駄目だし、そうじゃないなら置いてきた事が問題だろ!」
魔法使い「そう思って連れてきました。入っておいで!」
少女「すみません……」
戦士「あー……また貧乏くじだな……」


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Post-0006

戦士「マズいぞ、山賊の集団が村を狙ってきている」
僧侶「私達が戦っても、数で負けますね」
盗賊「無駄死にはしたくねえなぁ。が、まあ、皆が逃げる時間を稼げるなら、な」

野次馬A「おいお人好しども」
野次馬B「俺らを風景か何かだと思ってるだろ」
野次馬C「おまえらみたいなお人好しどもに当てられちまったよ。おい、みんな武器を持て」
野次馬ども「俺らだって腐っても冒険者だぜ!」


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Post-0005

少女「誰か、誰かお父さんを助けてくれませんか……?」
盗賊「お嬢ちゃん、悪いが今日は俺だけだ。子供の依頼は受けない主義でね」
少女「どうか、どうかお父さんを助けて……」
盗賊「お父さんは偉い人かい?」
少女「いえ、農民です」
盗賊「全く儲からないな。どこの村の話?」
少女「せせらぎ村です」
盗賊「あー、ワインが美味いな。ウチのアホ戦士が買いに行きたいって言ってたわ」
少女「!?」
盗賊「お人好しの僧侶も積極的だろうな、面倒くさい。おいマスター、ミルクでも飲ませてやってくれ」
少女「た、助けてくれるの……!?」
盗賊「俺じゃなく仲間のアホどもがな、呼んでくるから待ってろ。はーめんどうくさい」


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Post-0003

盗賊「お?酒場に似合わない少年が入ってきたな」
僧侶「普通の身なりですね」
戦士「んー……」
少年「誰か、誰か助けてくれませんか……!?」
(ジョッキをあおって立ち上がる戦士)
少年「……!!」(怯える)
戦士「なぁ、依頼に来たのか?助けを求めに来たのか?」
少年「た、助けて下さい。お金ならありったけもってきました……!」
戦士「金はしまえ。詳しく話せ。助けてと言うなら助けてやる」
盗賊(ヒュー、と口笛を吹く)
僧侶(にこやかに見守る)
戦士「俺はさ、昔、助けて貰えなかった。だから俺は子供を助ける大人になることにしたんだ」
盗賊(吹き出す)
僧侶(にこやかに見守る)
少年「ありがとうございます!」
僧侶「私の出番もありますか?」
盗賊「まあ、俺も少年よりは強いよ」


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