黒騎士「やあようこそ。友が訪ねてくれるのはいつでも心が躍るな」
騎士「いえいえ。友とは気恥ずかしい。私はただの弟子です」
黒騎士「手を離れた相手は守るべき弟子ではない。一人の友だよ。歓迎するよ、入りたまえ。良ければそこの精悍な男と、可憐な女性2人をご紹介頂けるかな?」
騎士「失礼します。では、ご紹介します。いつもお話をしている戦士と、仲間の盗賊娘、蛮族娘です」
戦士「どうも、戦士です。噂はかねがね」
黒騎士「戦士くん、というのか。懐かしい名前だ。昔、守る事ができなかった人と同じ名前だ」
戦士「それはご愁傷……その、鎧の、不名誉印が、刻まれた、凧、の紋章は、若騎士の……」
黒騎士「若騎士……。何故、私のかつての名を知って……戦士、戦士くんか!?姉さんの弟の!おばさんの家の隣に住んでいた!」
戦士「若騎士……さん!?なぜ、俺ら、を、助けて……くれなかった……」
盗賊娘「戦士!?」
蛮族娘「駄目!」
戦士「若騎士さん、いや、黒騎士さん。俺はあんたを殴らなきゃいけない」
騎士「やめろ戦士!」
黒騎士「いや、戦士くんには私を殴る権利がある。殺す権利すら。私は愚かさが故に風鳴き村を守れず皆を失った。生き残った戦士くんには無能な私を処断する権利がある。甘んじて受け入れる。が。言わせてくれ。一人でも、生き残っていてくれたんだな……」
戦士「一人じゃない。おばさんも生きてる。でも、姉も、ガリも、粉挽きも噂好きもみんな死んだ」
黒騎士「そうか、2人も。ありがとう。おばさんにはあえなくても、君に会えただけで私はもう満足だ」
戦士「理由が、あったんだろ。聞かせてくれよ」
黒騎士「そうか。君には知る権利がある。話そう」
盗賊娘「戦士、聞いて後悔しない……?」
戦士「聞かない方が後悔する。続けてくれ」
黒騎士「その日、私の家には療養中の湖の貴婦人殿が滞在していた。そしてその日密偵から、湖の貴婦人に向けて刺客が放たれたとの連絡があった。愚かな私は湖の貴婦人を守るため、彼女を馬に乗せて街道を走った」
戦士「何も悪くねえ」
黒騎士「しかし、刺客を放った貴族が、同時に山賊を村にけしかけた。私はそれに気づかなかった。本来、村を守って山賊と戦うべきだったのに。勝てなくても正面で戦い、村人を逃がして死ぬのが誉れであったのに」
戦士「何も悪くねえ」
黒騎士「それを知ったのは、湖の貴婦人を送り届けて村に引き返した時だ。許せるわけがない。山賊どもには地獄で悔いて貰っている」
戦士「何も悪くねえ」
黒騎士「そしてそれを命じた貴族を特定し、乗り込んで討った。地獄で悔いて貰っている」
戦士「何一つ悪くねえ。相手しか悪くねえよ」
黒騎士「つまり、私は愚かさが故に皆を失った。それは、私がしたと同じだ、という事だ」
戦士「ちげえ。それはちげえ。やったのは相手で悪いのも相手だ。死ぬべきなのも」
黒騎士「しかし、君には私を処断する権利がある」
戦士「そんな権利いらねえ。ただ、俺には、もう、復讐する相手はいないんだな」
黒騎士「すまない。弔いのつもりで全て片付けてしまった」
戦士「いや、なら、いい」
盗賊娘「戦士、信じられないほど複雑な顔してる……。大丈夫?泣いてもいいんだよ?」
戦士「ありがとな。泣けねえよ。あんなにぶん殴りたかった若騎士様がそんな思いしてたんだからよ」
黒騎士「すまない。君も、みんなも守ってやれなくて。そしれ今ですら」
戦士「手が離れたら守るべき相手じゃない、なんだろ。守って貰わなくていい」
黒騎士「すまない」
戦士「俺はもういいよ。今度、おばさんの店を紹介する。会いに行ってやってくれないか」
黒騎士「ありがとう」
戦士「すまないんだが、俺の代わりに人を守ってほしい。少し協力してくれないか」
黒騎士「私で出来る事なら」
戦士「じゃあ、騎士、任せたよ」
#ズレよし
#ちょっとズレてるお人好しども
#破術争奪戦編
追って加筆修正し、以下まとめサイトに掲載します!
https://t.co/4qDFo5YkPa
騎士「さあここだ。失礼の無いようにな。黒騎士殿は心の広い方だが、許してくれるのと失礼をして良いというのは別だ……。もしもし?黒騎士殿、騎士です。よろしいでしょうか?」
黒騎士「やあようこそ。友が訪ねてくれるのはいつでも心が躍るな」
騎士「いえいえ。友とは気恥ずかしい。私はただの弟子です」
黒騎士「手を離れた相手は守るべき弟子ではない。一人の友だよ。歓迎するよ、入りたまえ。良ければそこの精悍な男と、可憐な女性2人をご紹介頂けるかな?」
騎士「失礼します。では、ご紹介します。いつもお話をしている戦士と、仲間の盗賊娘、蛮族娘です」
戦士「どうも、戦士です。噂はかねがね」
黒騎士「戦士くん、というのか。懐かしい名前だ。昔、守る事ができなかった人と同じ名前だ」
戦士「それはご愁傷……その、鎧の、不名誉印が、刻まれた、凧、の紋章は、若騎士の……」
黒騎士「若騎士……。何故、私のかつての名を知って……戦士、戦士くんか!?姉さんの弟の!おばさんの家の隣に住んでいた!」
戦士「若騎士……さん!?なぜ、俺ら、を、助けて……くれなかった……」
盗賊娘「戦士!?」
蛮族娘「駄目!」
戦士「若騎士さん、いや、黒騎士さん。俺はあんたを殴らなきゃいけない」
騎士「やめろ戦士!」
黒騎士「いや、戦士くんには私を殴る権利がある。殺す権利すら。私は愚かさが故に風鳴き村を守れず皆を失った。生き残った戦士くんには無能な私を処断する権利がある。甘んじて受け入れる。が。言わせてくれ。一人でも、生き残っていてくれたんだな……」
戦士「一人じゃない。おばさんも生きてる。でも、姉も、ガリも、粉挽きも噂好きもみんな死んだ」
黒騎士「そうか、2人も。ありがとう。おばさんにはあえなくても、君に会えただけで私はもう満足だ」
戦士「理由が、あったんだろ。聞かせてくれよ」
黒騎士「そうか。君には知る権利がある。話そう」
盗賊娘「戦士、聞いて後悔しない……?」
戦士「聞かない方が後悔する。続けてくれ」
黒騎士「その日、私の家には療養中の湖の貴婦人殿が滞在していた。そしてその日密偵から、湖の貴婦人に向けて刺客が放たれたとの連絡があった。愚かな私は湖の貴婦人を守るため、彼女を馬に乗せて街道を走った」
戦士「何も悪くねえ」
黒騎士「しかし、刺客を放った貴族が、同時に山賊を村にけしかけた。私はそれに気づかなかった。本来、村を守って山賊と戦うべきだったのに。勝てなくても正面で戦い、村人を逃がして死ぬのが誉れであったのに」
戦士「何も悪くねえ」
黒騎士「それを知ったのは、湖の貴婦人を送り届けて村に引き返した時だ。許せるわけがない。山賊どもには地獄で悔いて貰っている」
戦士「何も悪くねえ」
黒騎士「そしてそれを命じた貴族を特定し、乗り込んで討った。地獄で悔いて貰っている」
戦士「何一つ悪くねえ。相手しか悪くねえよ」
黒騎士「つまり、私は愚かさが故に皆を失った。それは、私がしたと同じだ、という事だ」
戦士「ちげえ。それはちげえ。やったのは相手で悪いのも相手だ。死ぬべきなのも」
黒騎士「しかし、君には私を処断する権利がある」
戦士「そんな権利いらねえ。ただ、俺には、もう、復讐する相手はいないんだな」
黒騎士「すまない。弔いのつもりで全て片付けてしまった」
戦士「いや、なら、いい」
盗賊娘「戦士、信じられないほど複雑な顔してる……。大丈夫?泣いてもいいんだよ?」
戦士「ありがとな。泣けねえよ。あんなにぶん殴りたかった若騎士様がそんな思いしてたんだからよ」
黒騎士「すまない。君も、みんなも守ってやれなくて。そしれ今ですら」
戦士「手が離れたら守るべき相手じゃない、なんだろ。守って貰わなくていい」
黒騎士「すまない」
戦士「俺はもういいよ。今度、おばさんの店を紹介する。会いに行ってやってくれないか」
黒騎士「ありがとう」
戦士「すまないんだが、俺の代わりに人を守ってほしい。少し協力してくれないか」
黒騎士「私で出来る事なら」
戦士「じゃあ、騎士、任せたよ」#ズレよし
#ちょっとズレてるお人好しども
#破術争奪戦編追って加筆修正し、以下まとめサイトに掲載します!
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