Post-0175

魔法使い「では、詳しいお話を……。っていうか皆さんお酒持ってますね」
僧侶「ただいま戻りました。今日は一つ笑顔を守れたいい日になりました」
戦士「お、お帰り。せっかくだから飲んじまうか。そっちの子はイケる口?」
禁術娘「めちゃくちゃ緊張感ないねェ」
騎士「常に張り詰めているといつか切れるからな。張り詰めずに網を張っておくのが冒険者だ」
禁術娘「アハハ、お見事。せっかくだから、貰おうか、ねェ。禁術娘って呼んでいいよ」
戦士「よろしくな、禁術娘。じゃ、カンパーイ!」
魔法使い「あれ?ああ、あの時ぶりです、呪術女さん」
呪術女「……!?し、失礼、つい、夢中に」
蛮族娘「呪術女、甘い物、大好き。夢中に、なる」
盗賊娘「おいしかったもんね、あのパイ。もう一個食べたかったなぁ……」
看板娘「はいよ!ちょっとお高いよ!なにせ時価だからね!」
術士「あるだけ持ってきてくれ。蛮族娘も呪術女もおかわりいるだろ?そっちの子は?」
看板娘「まいどー!」
禁術娘「……」
盗賊「だから、全員、油断はしてねえって。左手にあるその粉、ろくな効果じゃないんだろ?」
騎士「そこまで我々を試して、何がしたいのだ?もちろん魔法使いが連れてきた客人、可能な限り助力はするが、あまり試されても気分が良いものではない」
禁術娘「わかった。アンタらのその感度なら確かにアタシの兄、禁術使いを倒せる。破術争奪戦でも上位の男をだ」
戦士「禁術使い……?聞いた事ねえ名前だな」
騎士「いや、銀騎士殿が取り調べで答えていた。辺境にいたあの魔術師だな。であれば、我々は倒してない」
禁術娘「……は!?」
盗賊「あの魔術師を倒したのは、お前の横にいるまほクンと、そっちでパイ食ってる呪術女の2人だよ」
禁術娘「二人で……?」
魔法使い「厳密にいうと僕も主戦力じゃないです。主にあっちの呪術女さんのお手柄です」
禁術娘「あそこでパイ食ってる……?隙だらけじゃないか……」
戦士「酒場で飛び道具を投げるのはナシだ」
魔法使い「呪術女さんは歌のプロフェッショナルです。肉弾戦では計れないですよ」
禁術娘「ちょっと、待ってよ、ねェ。クソ下らない破術争奪戦を終わらせる手伝いを頼みたいんだ。誰に頼めばいいんだい……?」
魔法使い「大丈夫です。みんな、協力してくれます」
禁術娘「油断すると破術をぶち込まれるとんでもない依頼なんだよ……?」
魔法使い「頼まれなくても、禁術娘さんのそばにいるならぶち込まれる可能性があるんでしょう?なら、終わらせましょう?」
盗賊娘「ごめんね、詳しく聞かないとなんとも言えないけど、あなたのそばにいる事で誰かが怪我したり死んだりするなら……」
戦士「悪いのはお前じゃなくて、ちょっかいかけてくる奴だよな」
盗賊娘「だから、こう言うよ。『そんな奴はぶっ飛ばせばいい』って」
禁術娘「参った。修羅場くぐってるのはアタシだけじゃないんだ、ねェ。とりあえず、そのパイ貰おうか」
蛮族娘「パイ、美味しい!」
禁術娘「アハハ、落ち着いて甘い物なんて食うの、もういつぶりか覚えていないよ、ねェ……」

#ズレよし
#ちょっとズレてるお人好しども
#日常編

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Post-0172

戦士「今日は強い酒でも飲むか。二度蒸留した竜殺し、入荷してるって看板娘が言ってたぜ」
僧侶「私はあまり酔いすぎると危険ですから……」
騎士「酒程度で取り乱す僧侶でもあるまい。が、無理には勧めない」
僧侶「ありがとうございます。じゃあ今日はちょっとだけ飲ませて下さい」
戦士「たまにゃあ酒で心を洗うのもいいよな」

幼子「か、返して!それはお父さんの治療費なの……!」

戦士「盗んじゃ駄目なものってあるだろ」
偽聖騎士「人誅!」
泥棒「うがッ!」
戦士「すまんまさか2人同時に足を払うとは思わなかった。折れてねえか?」
偽聖騎士「これは返して貰うよ。そこの幼子、これでいいか?」
幼子「あ、ありがとう」
僧侶「お父さんは、お怪我ですか?ご病気ですか?」
幼子「あ、あの。ずっと咳が止まらなくて、起き上がれないの」
僧侶「良ければ、お父さんに会わせてくれるかな?もしかしたらおじさんが助けになれるかもしれない」
幼子「いいの?」
僧侶「すみません、後で合流しますね」

偽聖騎士「先ほどの人は聖職者かな?神の導きがあったようだ」
戦士「ああ、うちの僧侶だよ。いい足払いだったな」
偽聖騎士「君には及ばない。相当な手練れだと見たが?」
戦士「お、手合わせかい?」
偽聖騎士「いや、やめておく。勝てないとは言わないが、決着がつくまでに相当疲れるだろう。余裕のない時に助けを求められるのは避けたい」
戦士「あー、そういうタイプか。似てる感じで凄えいい女を知ってるよ」
偽聖騎士「それはとても興味があるな。オレは偽聖騎士、キミの名前を教えてくれるか?」
戦士「戦士って呼んでくれ。よくある名前だから、風泣き村の戦士、でもいいよ」
偽聖騎士「戦士君か。覚えておくよ。では!」

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Post-0151

盗賊「ただいま。結構釣れたぞ」
蛮族娘「魚、たくさん、取れた!」
盗賊「凄いな、慣れていない地なのに、蛮族娘の言うとおりに網を投げたら大量に魚が捕れる」
戦士「おう、そんなに取れたのか。すげえな」
蛮族娘「うーららー!」
魔法使い「自信満々ですね」
盗賊「というわけで頼むよ看板娘。適当に作ってくれ。お代は魚の半分でいいだろ?」
看板娘「ありがと!まかせて。これだけあれば酒場のみんなにおつまみを出せるね!まあお代は頂くけど」
戦士「じゃあそのおつまみも1個頼もうかな。残った魚は焼きたいが……この時期薪なんてないよな」
看板娘「店の外に切ってない薪あるから適当につかっていいよ!」
戦士「なら一働きするかな」
蛮族娘「木、切る!オレ、得意!」
戦士「お前は魚とってきてくれたんだから働かなくていいんだよ」
蛮族娘「二人、すると、早い!」
戦士「そりゃそうだな。じゃあ頼むか」
魔法使い「なら2人と半分ならもうちょっと早いですよね、僕もやります」
戦士「お、ありがたい」

蛮族娘「……!」
魔法使い「さすが力が強い」
戦士「よっと」
魔法使い「さすが手慣れてる」
魔法使い「そもそも斧が重いのは考えてなかったです。ふうふう」
戦士「結構腰据わってるし悪くないぞ」
魔法使い「どうも」
蛮族娘「かーうぉーうー!」
魔法使い「うわ、金属の台まで食い込んだ……!」
戦士「あー、怒られるな。俺が謝っておくわ」
魔法使い「お願いします……って、金属に食い込む?ちょっと、蛮族娘さん、もう一回雄叫びをあげて貰えますか……?」
蛮族娘「かーうぉーうー!」
魔法使い「なるほど……なるほど!?こ、これは大発見です!」
戦士「金属の台に2回食い込んだのが?」
魔法使い「違います!蛮族娘さんの雄叫び、雄叫びを上げた瞬間に体内でだけ魔力が走って身体が強化されています!」
戦士「……?」
蛮族娘「勇者、雄叫び、身体、強くする。心、強くする。勇者、は、逃げない」
魔法使い「雄叫びだけ語尾がアじゃないの、これは自分にだけしか効かない魔法だから、遠くまで届けなくていいんだ……!」
戦士「よくわからねえけど、このままやらせると金属の台真っ二つになるぞ」

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Post-0089

看板娘「おかえり!世界を救ったとか言う与太を聞いたよ!別の酒場に行かないの、英雄さん達?」
戦士「思い出したくもねえよ。早く一杯やらせてくれ」
騎士「すべきことをすべきタイミングでしたまで。少女を救うのは誰だってする事だ」
僧侶「ふふ、帰ってこれるとは思いませんでしたよ」
盗賊「帰ってくるのはやっぱりこの酒場だな、我が家みたいなもんだよ」
看板娘「部屋は貸してるけど家は貸してないよ!ほら人数分のエール!」
魔法使い「喉が渇いた時にはエールが一番ですよね!」
戦士「お前は血が足りないんだからこの蛇でも喰っとけよ」
魔法使い「わわっ!生きてる!」
戦士「すぐに喰わないと活きが落ちるからな」
看板娘「蛇はいいけど生きてるのはやめてよ」
戦士「ああ、すぐ締めるわ。でも、その前にな」
騎士「可憐な少女と、僧侶と、そして聡明な魔法使いに」
全員「かんぱーい!」


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Post-0068

魔法使い「あれ?今日はみなさんいないんですね」
看板娘「なんか急ぎの仕事で、肉体労働だから魔法使い誘わないで行くって言ってたよ。僧侶はさっき帰った」
魔法使い「なーんだ。じゃあたまにはゆっくり本を読みながら飲ませて貰おうかな。まずエールを」
看板娘「はいよ。多めに注いどいたよ」
魔法使い「ありがとうございます」

別卓「あの戦士みたいな馬鹿がのさばると俺らまで馬鹿に見られるよな」
別卓「騎士様もお固くてさ」
別卓「あの盗賊だってただ者じゃないだろ。本当に人間か」

看板娘「あんた……泣いてるのかい!?」
魔法使い「悔しい……大事な仲間が馬鹿にされているのに、僕は怒って殴りに行く事さえできない……」
僧侶「それは優しさですよ。あなたが怒りにまかせて魔法を使ったらこの酒場は消し飛ぶでしょう」
魔法使い「僧侶さん……」
僧侶「いいんですよ。あなたがそこまで怒るだけの価値がみなさんにはある。私もそう思っています」
看板娘「馬鹿でもお固くても人間じゃなくても、いい奴らじゃないか。あんたも。ほら、おしぼりで顔ふきな」


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Post-0041

騎士「今回はかなりの大成功だったな。生還を祝って乾杯しよう。杯を掲げろ!」
全員「かんぱーい!」
戦士「(一気にあおって)今日は久々に蒸留酒飲むか」
盗賊「お前は駄目だぞ、魔法使い」
魔法使い「はい。蜂蜜酒くらいがちょうどいいです」
僧侶「せせらぎ村のワインもありますよ」
看板娘「ほら、子豚の蒸し焼きだよ。今回は儲かったの?」
戦士「あはは、久々に大儲けだよ」

(しばらく楽しく飲んでいる)
(町人が一人脇を通りかかる)
(突然町人を引き倒す盗賊)

盗賊「おい、お前町の者じゃないな」
町人「いえ、この町の者です」
盗賊「残念だったな、俺は全員の顔を覚えてるんだ」

(町人の懐をまさぐる盗賊)

盗賊「そして町人はこんな毒瓶を持っていない。飲んでみるか?」
町人「く、くそ、化け物か」
盗賊「変装は上手かったな。しかしそいつには目元にほくろがあるんだ」
町人「お前何者だ」
盗賊「しがない盗賊だよ。おい、みんな、俺はちょっとコイツと遊んでくるから続けておいてくれ」


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Post-0036

看板娘「あんたらさ、もうちょっと上手く生きられないの?」
戦士「冒険者の時点で上手く生きられてねえだろ。何言ってんだ?」
盗賊(吹き出す)
僧侶「あはははは、おっしゃるとおりですね」
騎士「私は十分上手く生きているつもりだが?」
魔法使い「左遷されているのに?」
騎士「言われてみればそうだな」
看板娘「あんたらさ、正しい事はしてると思うんだけどさ、もうちょっと上手くやれない?」
戦士「俺らは冒険者だからさ。人の目に怯えてても死ぬ時は死ぬからさ。だから自分が正しいと思う事を曲げたくねーんだよな。ああしとけば良かったと思いながら死にたくねえ」
盗賊「お前、本当に馬鹿だな。でもまあ馬鹿にしか見えない真実もあると思うわ」
僧侶「戦士さん、是非教会にいらっしゃい」
騎士「やり方は馬鹿だが、正しさが間違っていなければ別に問題ないな」
魔法使い「自分を曲げないって凄いですよね」
看板娘「きいたあたしが馬鹿だったよ。馬鹿がうつったかね。ほら、エール飲んでいきな」


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Post-0030

看板娘「ほら、今日は羊のソテーだよ。エールで流し込みな」
戦士「お、サンキュ。羊は匂うけどエールで流し込むの最高だよな」
魔法使い「美味しいですよね」
戦士「うん。ちょっと、いいか?」
魔法使い「はい?」
戦士「お前さ、無詠唱発動できるからって、自分を気軽に巻き込むのやめないか?」
魔法使い「?でも、その方が効率的ですよね?僧侶さんも治してくれますし」
戦士「ちげーんだよ。僧侶だって喜んで治してねえだろ」
魔法使い「そうですね、精神力使いますもんね」
戦士「お前は頭いいのに本当に馬鹿だな」
魔法使い「?」
戦士「俺が左手犠牲にして相手ぶっ倒して、僧侶とお前は喜ぶか?」
魔法使い「喜ぶわけないですよ」
戦士「だろ、ならお前もそれをするな。お前は自分の価値を低く見積もりすぎなんだよ」
魔法使い「でも僕は手足怪我しても魔法使えますよ」
戦士「機能の問題じゃねえんだって。しねえでいい怪我しねえでくれよ、頼むよ」
魔法使い「うーん、でもそれでみんなが助かりますよね」
戦士「そんなので助かって喜ぶ奴らじゃねえだろ。いいからもうやめろよ」
魔法使い「まあ、そういうなら、はい」
戦士「お、お前もな、俺らのな、大事な、仲間だから、な、もう言わせんな」


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Post-0021

看板娘「僧侶さんって優しいけど、そんなに恐いの?」
戦士「俺はあいつを絶対怒らせたくないね」
騎士「まあ、絶対敵にはしたくないな」
盗賊「戦うより逃げる方が圧倒的に良いね」
魔法使い「そうなんですか?」
戦士「昔な、魔法で僧侶が混乱させられたことがあってな」
魔法使い「はい」
騎士「まあ、私の兜を買い換える羽目になった」
魔法使い「え……?」
盗賊「素手でな」


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Post-0020

看板娘「今日は戦士いないの?」
盗賊「ちょっと怪我が大きくてな。神殿に寄ってる」
看板娘「だから僧侶さんもいないんだ」
騎士「そうだな」
魔法使い「戦士さんいないと静かですね」
看板娘「毎度毎度戦士が突っ込んでみんなを巻き込んでるけど、嫌じゃないの?あたしはああいう馬鹿好きだけど」
騎士「それが答えだね」
盗賊「ああいうさ、何も考えないで怒れる奴、いいよな」
魔法使い「いいですよね。勝てない相手にも喧嘩を売る度胸は素敵です」
騎士「私は騎士道精神に反するから怒る、奴は単純に怒る。それは奴の方が純粋に強いよ」
看板娘「馬鹿なのは誰も否定しないんだね」
全員「まあ本物の馬鹿だからな」


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