Post-0159

騎士「思いが通じないというのは、心が痛むな」
僧侶「すみません、ご老人を持って頂き」
騎士「いや、構わない。ご老人の最期は立派だった」
僧侶「はい。ご老人は最後まで私を責めませんでした」
騎士「それがわかっているなら良い。ご老人が最後に渡したものは、少なくとも僧侶への呪詛ではなかった」
僧侶「はい」
騎士「っと、少年と衛士が揉めているな。少しご老人を任せてもいいだろうか」
僧侶「もちろんです。お受け取りします」

少年「だからお願い!助けて」
衛士「ごめんな、少年。その話だと見回りの方が優先なんだよ」
騎士「どうしたのだ?」
少年「あ、騎士様。いや、騎士様にはちょっと……」
衛士「すみません騎士様。なんでもないんです」
騎士「騎士とはいえ領土なき身。多少の願いは気安く聞けるぞ」
少年「あ、あのね。猫が木に登っちゃって降りてこられないんだ」
衛士「ね、これだと見回りを優先せざるを得なくて」
騎士「なるほどな。少年、猫を助けようと助けを呼ぶ判断は素晴らしい。そして衛士も見回りが優先なのは職務として当然だ。ただ少年、わかってくれ。衛士は君が困っている事をわからない訳ではない。ただ、仕事として君を助けるより優先しなければならない事があるという事なんだ」
少年「う……うん……そうだよね……」
騎士「が、偶然私がいる。衛士も今まさに私に頼もうとしているところだ。無論頼まれなくても私は助ける。少年が助けを求めようとした勇気に免じてだ」
少年「いいの!?」
騎士「が、私では役にたてそうもない。知り合いに身軽な男がいるから呼んでこよう。猫が落ちないようにだけ見張っていてくれ」

#ズレよし
#ちょっとズレてるお人好しども
#日常編

追って加筆修正し、以下まとめサイトに掲載します!
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※収録に当たって多少手直ししているものがあります。

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