Post-0183

男「助かりました。本当にありがとうございます」
偽聖騎士「良かった。しかし屋外は危ない。一旦酒場に入ろう。迷惑でないといいが」
聖騎士女「この酒場はおそらくこの街の中でも一、二を争うほどに安全だと、私は思う」
偽聖騎士「君がそう言うなら安心だ。お邪魔するよ。さあ君もこっちへ」
男「ありがとうございます」
禁術娘「見てたよ。お仲間、だねェ」
禁術複製「安全というかむしろ蛇の穴かもねぃ」
男「ひっ」
戦士「大丈夫だ、口だけだよ。今のところな」
盗賊「全然大丈夫じゃねえな」
騎士「互いに必殺の術を持つ者が先手を取らない時点で戦う気はないと判断できるな」
術士「大丈夫、魔法だって分かってるなら手の打ちようはいくらでもある。さ、入んな」

男「ありがとうございます。私は王都からこちらに派遣されてきた魔術師です」
聖騎士女「何があったのかを分かる範囲で教えて貰えるだろうか」
魔術師「はい。私や師を含む一門は秘伝の術を使って主に大がかりな治水を行っていました」
禁術娘「……秘伝の術、ねェ……」
魔術師「私達に伝わる術は一点と一点を結びつける術です。単純に言うと、水の湧かない場所と水源を結びつけて水を通す事ができるのです」
盗賊「すげえ術だな」
魔法使い「空間を結ぶには維持コストが必要ですよね。どうやって魔力を供給しているんですか?」
魔術師「私達の術には維持コストが不要なのです」
魔法使い「まさか、ちょっと考えづらいですよね……」
魔術師「私はその最中、この地方の上水と下水のためにこちらに出向してきたのですが、王都では私の一門が次々に殺害されたという知らせがあったのです」
禁術複製「まあ、そうだろうねぃ」
魔術師「そして先日、私以外全員死んだという話を聞いて危険を感じ、身を潜めていたのですが、突然襲われたのです」
禁術娘「良く一撃でやられなかったねェ」
魔術師「実際最初で死ななかったのは偶然です。私が落とし物を拾おうとしてかがんだ瞬間、私の上半身があったところに棘の塊ができました」
禁術娘「悪運があったねェ」
魔術師「そこで位置指定の術だとわかったので、フェイントをかけながら逃げました。しかしどこに逃げても術が追いかけてきて……」
聖騎士女「そこで我々が出会ったわけだな」
魔術師「そうです。あの術でなぜ死ななかったかは私にもわかりません……」
禁術娘「アハハ、ようこそ破術争奪戦へ。アンタの運命は奪って生き残るか、奪われて死ぬか、みんなで降りるかだよ、ねェ」
禁術複製「あれ?みんなって俺っちを入れてくれてる?」
禁術娘「いや、アンタは降りるなら勝手におりな」
魔術師「破術……?」
禁術複製「一門が持っていた術は四門四術の移送門<接続>。悪く使えば心臓を外につなげて血を出したり、体内に深海をつないで爆散できるねぃ」
魔術師「言ってる意味が……?」
禁術娘「お仲間だからね、聞かせてあげるよ。ついでに聞きたい人はいるかい?」
術士「すまん、聖騎士女が関わった以上、ウチから剣士と盗賊娘を呼んでくる。待っててくれるか?」

#ズレよし
#ちょっとズレてるお人好しども
#破術争奪戦編

追って加筆修正し、以下まとめサイトに掲載します
https://t.co/4qDFo5YkPa


元ポストはこちら


※収録に当たって多少手直ししているものがあります。

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