Post-0179

聖騎士女「む……?男性が泣きわめきながら走っている。助けねば。おーい男性!」
偽聖騎士「まかせろ!男性、何から逃げているんだ!?オレが引き受ける!」
男性「た、助けて……!アイツが、アイツが追ってくる……!」
偽聖騎士「アイツ?誰だ!?」
男性「だ、駄目だ。みんなやられた。見えない所から襲われる……!」
聖騎士女「遠隔呪文だ!この時間に蝙蝠など飛んでいるはずもない!目を潰す!」
偽聖騎士「投げナイフ!お見事!」
男性「うわぁぁぁぁぁ!」
聖騎士女「間に合わなかった……身体の内側から無数の棘が……!むごい……」
偽聖騎士「すまない、助けられなかった……」
男性「ああああああ!ああああああ!ああああああ!」
偽聖騎士「動ける、のか……?信じられん」
男性「ま……魔術師に……<消滅>を……」
聖騎士女「わかった。即死でないなら僧侶に治して貰いながら魔法使いに棘を消滅させて貰えるはずだ」
偽聖騎士「死なない傷ではない。後で話を聞かせて貰うよ」

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Post-0177

ナンバー1「なるほど、第三王子の件を処理した褒美として、私の右目か左腕か左足を癒やして頂けると。幸いです。では、戦闘能力のために左足を生やして頂けますか?」
??「無論だ。本来高位の術だが君になら惜しくない」
ナンバー1「本来陰の存在である私に高位術士が接触するのは好ましくありませんが、何か特別な計らいを?」
??「冒険者でも高位の術士は存在する。騎士パーティの僧侶に頼めば造作もない」
ナンバー1「僧侶、ですか。まあ彼が断らなければ」
??「まあ確実に果たせるよう手配しよう。彼に直接腕や目も交渉するといい」
ナンバー1「ありがたきご配慮。女を捨てて目も手も足も捨てましたが、よもや取り返せる機会が頂けようとは」
??「良きに計らい給え。ところで、君は不死についてどう思う?」
ナンバー1「不死は負の生命力。神の裏に当たるこの世にあるべきではない存在です。何を信じていようとも、全ての神の信徒は不死を嫌い、不死を滅ぼそうとする。故に教団としては存在を認めない、に尽きると理解しております」
??「では、負の生命力ではない不死がいるとしたら?」
ナンバー1「醜悪な存在ですね。負の生命力は加齢すればするほど力が増す。しかし正の生命力に基づけば加齢すれば加齢するほど能力が落ちる。その前提で不死なのであれば生きれば生きるほど弱まっていく。それは加護ではなく呪いですね」
??「では、加齢を止められれば?」
ナンバー1「加齢を止められるのであれば実質不老。事故や殺害でない限り死なないのですから不死を求める必要はありません」
??「つまり、それさえ避けたい場合は?」
ナンバー1「呪いも加齢停止も魔術によるもの。神殿が関与するものではありませんが、魔術によって加齢なき不死を達成するものが現れたら、それは神に対する冒涜です。滅するべきかと」
??「そうか。だが、それは君のスタンスであって神殿の意向ではないね?」
ナンバー1「無論です。神と神殿が決めた事が最優先です」
??「追って何かを命令する。足を癒やして待機したまえ」
ナンバー1「かしこまりました」

ナンバー1「神殿にクズが発生した時、自浄できなければ未来はない……」

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Post-0175

魔法使い「では、詳しいお話を……。っていうか皆さんお酒持ってますね」
僧侶「ただいま戻りました。今日は一つ笑顔を守れたいい日になりました」
戦士「お、お帰り。せっかくだから飲んじまうか。そっちの子はイケる口?」
禁術娘「めちゃくちゃ緊張感ないねェ」
騎士「常に張り詰めているといつか切れるからな。張り詰めずに網を張っておくのが冒険者だ」
禁術娘「アハハ、お見事。せっかくだから、貰おうか、ねェ。禁術娘って呼んでいいよ」
戦士「よろしくな、禁術娘。じゃ、カンパーイ!」
魔法使い「あれ?ああ、あの時ぶりです、呪術女さん」
呪術女「……!?し、失礼、つい、夢中に」
蛮族娘「呪術女、甘い物、大好き。夢中に、なる」
盗賊娘「おいしかったもんね、あのパイ。もう一個食べたかったなぁ……」
看板娘「はいよ!ちょっとお高いよ!なにせ時価だからね!」
術士「あるだけ持ってきてくれ。蛮族娘も呪術女もおかわりいるだろ?そっちの子は?」
看板娘「まいどー!」
禁術娘「……」
盗賊「だから、全員、油断はしてねえって。左手にあるその粉、ろくな効果じゃないんだろ?」
騎士「そこまで我々を試して、何がしたいのだ?もちろん魔法使いが連れてきた客人、可能な限り助力はするが、あまり試されても気分が良いものではない」
禁術娘「わかった。アンタらのその感度なら確かにアタシの兄、禁術使いを倒せる。破術争奪戦でも上位の男をだ」
戦士「禁術使い……?聞いた事ねえ名前だな」
騎士「いや、銀騎士殿が取り調べで答えていた。辺境にいたあの魔術師だな。であれば、我々は倒してない」
禁術娘「……は!?」
盗賊「あの魔術師を倒したのは、お前の横にいるまほクンと、そっちでパイ食ってる呪術女の2人だよ」
禁術娘「二人で……?」
魔法使い「厳密にいうと僕も主戦力じゃないです。主にあっちの呪術女さんのお手柄です」
禁術娘「あそこでパイ食ってる……?隙だらけじゃないか……」
戦士「酒場で飛び道具を投げるのはナシだ」
魔法使い「呪術女さんは歌のプロフェッショナルです。肉弾戦では計れないですよ」
禁術娘「ちょっと、待ってよ、ねェ。クソ下らない破術争奪戦を終わらせる手伝いを頼みたいんだ。誰に頼めばいいんだい……?」
魔法使い「大丈夫です。みんな、協力してくれます」
禁術娘「油断すると破術をぶち込まれるとんでもない依頼なんだよ……?」
魔法使い「頼まれなくても、禁術娘さんのそばにいるならぶち込まれる可能性があるんでしょう?なら、終わらせましょう?」
盗賊娘「ごめんね、詳しく聞かないとなんとも言えないけど、あなたのそばにいる事で誰かが怪我したり死んだりするなら……」
戦士「悪いのはお前じゃなくて、ちょっかいかけてくる奴だよな」
盗賊娘「だから、こう言うよ。『そんな奴はぶっ飛ばせばいい』って」
禁術娘「参った。修羅場くぐってるのはアタシだけじゃないんだ、ねェ。とりあえず、そのパイ貰おうか」
蛮族娘「パイ、美味しい!」
禁術娘「アハハ、落ち着いて甘い物なんて食うの、もういつぶりか覚えていないよ、ねェ……」

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Post-0172

戦士「今日は強い酒でも飲むか。二度蒸留した竜殺し、入荷してるって看板娘が言ってたぜ」
僧侶「私はあまり酔いすぎると危険ですから……」
騎士「酒程度で取り乱す僧侶でもあるまい。が、無理には勧めない」
僧侶「ありがとうございます。じゃあ今日はちょっとだけ飲ませて下さい」
戦士「たまにゃあ酒で心を洗うのもいいよな」

幼子「か、返して!それはお父さんの治療費なの……!」

戦士「盗んじゃ駄目なものってあるだろ」
偽聖騎士「人誅!」
泥棒「うがッ!」
戦士「すまんまさか2人同時に足を払うとは思わなかった。折れてねえか?」
偽聖騎士「これは返して貰うよ。そこの幼子、これでいいか?」
幼子「あ、ありがとう」
僧侶「お父さんは、お怪我ですか?ご病気ですか?」
幼子「あ、あの。ずっと咳が止まらなくて、起き上がれないの」
僧侶「良ければ、お父さんに会わせてくれるかな?もしかしたらおじさんが助けになれるかもしれない」
幼子「いいの?」
僧侶「すみません、後で合流しますね」

偽聖騎士「先ほどの人は聖職者かな?神の導きがあったようだ」
戦士「ああ、うちの僧侶だよ。いい足払いだったな」
偽聖騎士「君には及ばない。相当な手練れだと見たが?」
戦士「お、手合わせかい?」
偽聖騎士「いや、やめておく。勝てないとは言わないが、決着がつくまでに相当疲れるだろう。余裕のない時に助けを求められるのは避けたい」
戦士「あー、そういうタイプか。似てる感じで凄えいい女を知ってるよ」
偽聖騎士「それはとても興味があるな。オレは偽聖騎士、キミの名前を教えてくれるか?」
戦士「戦士って呼んでくれ。よくある名前だから、風泣き村の戦士、でもいいよ」
偽聖騎士「戦士君か。覚えておくよ。では!」

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Post-0170

魔法使い「禁術を知る最後の者は死なない……?でも、破城の鉄槌にはそんな術式は組み込まれていません」
禁術娘「そうだろう、ねェ。そんなのは誰だってわかる。でも、これでどうだい?特別にいいものを見せてあげるよ、近寄りな」
魔法使い「だ、駄目です、胸元をめくっちゃ」
禁術娘「そんな所よりもっといい物を見せてあげるよ。ほら」
魔法使い「ナイフで胸を……!?いけない、抜かないで。僧侶さんを呼んできます」
禁術娘「ほら、よく見なって。心臓を、こうやって、かき回しても、死なない……ねェ?」
魔法使い「まさか、信じられない」
禁術娘「手品とか疑われてもつまらないからさ。見える、よ、ねェ?ぐずぐずの心臓が、治っていく……」
魔法使い「は、はい。傷も治っていく……。という事は、禁術娘さんは破城の鉄槌以外のオリジナル禁術を持っているんですね」
禁術娘「話が早い。アタシは死なないがアンタは死ぬ。今のところね」
魔法使い「どうしても不思議です。呪文の効果なら呪文に術式が載っているはず」
禁術娘「死なない結果が人に狙われ、術式をゲロしたら殺され、なんなら不死を求める輩にも狙われる。ほぼ呪いだ、ねェ」
魔法使い「うーん。どうしても納得がいかないです……。例えば破城の鉄槌にしても攻勢魔法としておかしい点があります……」
禁術娘「ほう、例えば?」
魔法使い「破城の鉄槌は効果範囲を地面以外全て消し去る術式です。ですが攻勢魔法なら地面もえぐれないと地下の敵が倒せない。これじゃまるで地ならしの魔法だ」
禁術娘「ははッ!最短で答えにたどり着いたね。そう、破術は全部強すぎるだけの便利魔法だ。まあ悪用した方が効果が高いが、ねェ」
魔法使い「……!使い方が問題になるから、封印されたのか……!」
禁術娘「そりゃそうだよ、ねェ。禁術所持による不死がどこまでかを確認するために妹で散々実験するようなクズが求める魔法だ。正しくなんか使わない、ねェ」
魔法使い「そんな事を……」
禁術娘「そりゃあ痛いのにも慣れるよ、ねェ」
魔法使い「それは、ちょっとどころではなく、許せません」
禁術娘「まあそれをやったクズは死んだけど、ねェ」
魔法使い「それについては本当に……」
禁術娘「いいよ、別に。それに、本当は痛いのにはまだ慣れてないし、ねェ」

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Post-0166

戦士「よう、ただいま。無縁墓地か。穴を掘ればいいか?」
騎士「話が早くて助かる」
僧侶「すみません、故郷の帰りにこんなお願いを」
戦士「いや、いいよ。騎士も運ぶのに疲れてるだろうし、僧侶には祈りの仕事があるだろ」
僧侶「すみません、今日は私も穴を掘ります」
戦士「わかった。聞かねえ。ほらシャベルだ。普段使わないだろうから背筋痛めるなよ」
騎士「私も手伝おう。しかし、戦士は何故穴掘りも得意なのだ?」
戦士「傭兵時代に散々塹壕掘ったからな。投石機で飛んでくる石は地面より下に隠れないと駄目だからな」
騎士「なるほど、塹壕か。それは掘った事がないな。師の黒騎士殿は経験があると言っていた記憶がある」
戦士「面白い騎士様だな。塹壕掘るのなんて下っ端の仕事なのにな」
騎士「善い方だ。誰に対しても分け隔てなく接し、そして考えが深い。いつか戦士達を紹介したいと思っていた」
戦士「はは、騎士が尊敬する人なら悪い人のわけがねえな。堅苦しい場じゃなきゃいつでも歓迎だぜ」
僧侶「私もそのように思慮深ければ……」
騎士「自分を責める前に穴を掘れ。そして、後悔によって事実を変えては駄目だ」
戦士「なにがあったのか知らねえけど、自分を変えるのは難しいし、人を変えるのはそれより難しいと思うぞ」
僧侶「今の私は、僧侶でも聖堂騎士でもなく、泣きながら穴を掘る一人の男に過ぎません」
戦士「男だって泣いていいんだからな。ただ、誰かがお前を泣かせたんなら俺はそいつを殴る。だからお前を殴らせるな」

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Post-0159

騎士「思いが通じないというのは、心が痛むな」
僧侶「すみません、ご老人を持って頂き」
騎士「いや、構わない。ご老人の最期は立派だった」
僧侶「はい。ご老人は最後まで私を責めませんでした」
騎士「それがわかっているなら良い。ご老人が最後に渡したものは、少なくとも僧侶への呪詛ではなかった」
僧侶「はい」
騎士「っと、少年と衛士が揉めているな。少しご老人を任せてもいいだろうか」
僧侶「もちろんです。お受け取りします」

少年「だからお願い!助けて」
衛士「ごめんな、少年。その話だと見回りの方が優先なんだよ」
騎士「どうしたのだ?」
少年「あ、騎士様。いや、騎士様にはちょっと……」
衛士「すみません騎士様。なんでもないんです」
騎士「騎士とはいえ領土なき身。多少の願いは気安く聞けるぞ」
少年「あ、あのね。猫が木に登っちゃって降りてこられないんだ」
衛士「ね、これだと見回りを優先せざるを得なくて」
騎士「なるほどな。少年、猫を助けようと助けを呼ぶ判断は素晴らしい。そして衛士も見回りが優先なのは職務として当然だ。ただ少年、わかってくれ。衛士は君が困っている事をわからない訳ではない。ただ、仕事として君を助けるより優先しなければならない事があるという事なんだ」
少年「う……うん……そうだよね……」
騎士「が、偶然私がいる。衛士も今まさに私に頼もうとしているところだ。無論頼まれなくても私は助ける。少年が助けを求めようとした勇気に免じてだ」
少年「いいの!?」
騎士「が、私では役にたてそうもない。知り合いに身軽な男がいるから呼んでこよう。猫が落ちないようにだけ見張っていてくれ」

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Post-0157

騎士「戦士が不在だと酒場が静かすぎて違和感があるな。こういう時は散歩が一番だ」
騎士「む……。僧侶と、倒れているのは時々神殿に石を投げているご老人ではないか。なぜ僧侶はすぐ助けないのだ……?」

僧侶「お願いです、あなたを癒やす許可を」
老人「断る。私が神にすがらず一人で死ぬ事を邪魔するな」
僧侶「違うのです。神ではない。愚かだったのは私なのです」
老人「違わない。神は私から孫を奪い、お前は首を返した」
僧侶「そう、だから私の責任なのです」
老人「違う。それは正しい判断の結果だ。なら、そんな世界を許したのは神だ」
僧侶「それでも、私は、あなたに償いをできていない」
老人「償うべきはお前ではなく神だ。私はこのまま神を呪って死ぬ。邪魔をするな」
僧侶「私には、嫌がるあなたを無理矢理癒やす事ができない」
老人「お前を通してしか癒やせないのであれば、それが神の償いだ。無能なのはお前ではなく神だ」
僧侶「人のために神がいるのではなく、神のために人がいる。しかし、それでは、私達は……!」
老人「お前だけは孫を覚えていてくれ」
僧侶「無論です、一生。一生忘れません」
老人「神ではなく、お前に穏やかな最後を貰った。お前には礼を言う」
僧侶「礼などいいですから、どうか、あなたの生を長らえさせて下さい」
老人「断る……さらばだ……」
僧侶「ああ……神にすら祈る事ができない」
騎士「すまん、聞いてしまった。ご老人の遺骸を運ぼう」
僧侶「あ、騎士さん……」
騎士「言わなくていい。ただ、ご老人はお前を許した。事実はそれだけだ」

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Post-0153

戦士「よっと、準備もできたし、あとは背嚢に2〜3本キツい酒を……」
魔法使い「どこかお出かけですか?」
戦士「ああ、ちょっと暇だし、思い出の場所にでも行ってこようかな、って思ってな」
盗賊「……殊勝な事だな」
僧侶「……祈りは必要ですか?」
戦士「あっはっは、勝手に暗い話にするなよ」
盗賊娘「こんにちは」
蛮族娘「戦士、盗賊娘、一緒、森へ!」
盗賊娘「あっ……」
魔法使い「こんにちは!」
戦士「おう、森に行きたいのか?ならちょっと付き合ってくれるなら俺の行く先も森の向こうだ」
盗賊娘「……ついて、いって、いいの?」
蛮族娘「オレ、熊、毛皮、取る!盗賊娘、オレ、同じ服、着る!」
盗賊娘「……!……あ、ありがとう。でもわたし勇者じゃないから、勇者になってからで、いい?」
蛮族娘「勇者、自分の事、わかる。盗賊娘、勇者、近づいた」
盗賊娘「ありがとう」
戦士「そうか、盗賊娘が蛮族娘と同じ格好か。かなり格好いいな」
盗賊娘「よくないよ!きわどいよ!服じゃなくてわたしが恥ずかしい……」
戦士「すまんすまん。でも盗賊娘も蛮族娘も、何着ても似合うよな。真っ直ぐな奴は何着たって似合うんだよ」
蛮族娘「じゃあ、戦士、オレの服、似合う?」
戦士「本気で悪かった。流石に適当言い過ぎた」

戦士「森の向こうに、昔、村があったんだよな」
盗賊娘「そう……あったんだ」
蛮族娘「!?」
狼「ワォーン!ウォー」
蛮族娘「かーうぉーうー!」
狼「ワォーン!ウォー」
蛮族娘「かーうぉーうー!」
戦士「寄ってくる……!普通じゃねえ!構えろ!」
蛮族娘「大丈夫!かーうぉーうー!」
狼「ワォーン!ウォー」
盗賊娘「狼が、みんなお腹見せてる……」
蛮族娘「雄叫び、狼、降ろす。強い、白い、狼。狼、みんな、仲間」
戦士「蛮族娘がボス狼になったから、みんなが言う事を聞く、って事か?まるで魔法だな」
蛮族娘「魔法使い、オレの雄叫び、魔法、言った。オレ、魔法勇者」
盗賊娘「魔法勇者……。格好いいね!」

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Post-0150

僧侶「シスター、お布施を持って参りました、どうぞお受け取り下さい」
シスター「感謝します。僧侶さんもご無理をなされませんように」
僧侶「月が……昇って、来ましたね」

ナンバー2「新入りかい。お前は狂えるか?人を救う神を称えながら、神の手から零れたものを刈り取る、その狂気をお前は持てるか?」
聖堂騎士「持てません。私は人を害する事を人を救うために必要だと美化する気はありません」
ナンバー2「そうか。じゃあ出て行け。お前はいつか人ではなく自分を殺す。命令以外で死ぬ猟犬は必要ない」
聖堂騎士「しかし、必要から逃げることもしません」
ナンバー2「あたし達は月なんだよ。大司教が太陽なら、あたし達は太陽にかき消される月。太陽がいない間だけ罪人を裁く夜の女王だ」
聖堂騎士「あなたのように、ですか?」
ナンバー2「茶化して貰って構わない。狗は自分の評価を気にしない」
聖堂騎士「一人の騎士として、狗というのは流石に」
ナンバー2「この仕事は結果が全て。誇りなんかを大事にするならそれこそこの仕事に向いていない。死ぬ前に、帰りな」
聖堂騎士「いえ、他の聖堂騎士にこのような仕事はさせられません」
ナンバー2「……ならせめて約束しな。殺すか死ぬかの時、常に殺す事を選ぶと。神とあたしにここで誓え」
聖堂騎士「喜んで。苛烈なる夜の女王」
ナンバー2「次に同じ事を真顔で言ったら顔を踏むよ」

シスター「全ての人生が、切れる事なく続いています。あなたにも加護がありますよう」
僧侶「シスターこそ、もう戻らずに済みますよう」
シスター「さあ子供達、僧侶さんがお菓子を持ってきてくれましたよ。お礼を言って一緒に食べましょう……?」

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